Topics
TACTトピックス

「買い入れ資産についてのお尋ね」 発送件数が一転、増加へ

2023.09.25

国税庁の「贈与税の「お尋ね」照会実施状況」の最新データによると、「買い入れ資産についてのお尋ね」の発送件数が増加に転じたことがわかりました。

発送件数は、平成28年分の1万3,276件をピークに、令和元年分は5,898件、令和2年分は5,562件と減少傾向でした。
しかし、令和3年分は一転して6,383件と前年に比べ増加しました。

税務当局の再提出依頼に対する再提出件数も含めた納税者からの全回答件数は、令和元年分の3,285件を谷として、令和2年分が3,482件、令和3年分が3,554件と微増している状況です。

「買入れ資産についてのお尋ね」とは、不動産を購入したと見られるケースが選定され、発送されるものです。お尋ねの内容は、購入金額のほか、購入者の職業や共有者の有無、購入時の関連費用、支払い金額の出所を問うも
のです。

「登記名義の変更についてのお尋ね」は、令和3年分は1,128件で、回答率はおよそ76.4%でした。

これらのお尋ねは、踏み込んだ実地の税務調査などに着手する事案を選定するために行われています。また、こうした照会により得た資料は、単に贈与税だけでなく、譲渡所得税等の調査にも活用されることがあります。

[ 遠藤 純一 ]

当サイトに掲載の文章等の無断転載を禁じます。
全ての著作権は税理士法人タクトコンサルティングに帰属します。
無断使用、無断転載が発覚した場合は法的措置をとらせていただきます。