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2018.11.12私道セットバック部分が非課税認められず 東京都、車止めていたら、道路扱い×

固定資産税では、公共用道路は非課税とされています(地方税法348条2項5号)。その非課税の適用にあたっては、概ね次のような事項が総務省のいわゆる依命通達で述べられています(地方税法の施行に関する取扱いについて(市町村税関係)第3章固定資産税第1節通則第3非課税の範囲等18)。

ア、定期的に実地調査を行い、利用状況を的確に把握し、適正な認定を行うこと
イ、利用状況の把握のため必要があると認められる場合には、条例により申告義務を課することが適当であること

これを受けて例えば東京都は条例により、資産保有者側から非課税申告書の提出を受けて、実地調査し現況が非課税要件を満たしていることを確認、その後到来する賦課期日に係る課税年度から非課税にすることにしています。

非課税道路と認定される具体的な基準は、課税事務提要の「第2章固定資産税及び都市計画税 第4節非課税 第2非課税の範囲」に定められ、建築基準法42条2項道路のセットバック部分についても、一定の通りぬけ私道となるものは、申告により非課税とすることができます。
 
ところが、車を頻繁に止めていたばかりに、非課税が認められなかった裁決事例が、最近明らかになりました(平成30年2月16日)。

120㎡の土地を持つAさんは、前面道路につき建築基準法42条2項道路であることからセットバックをして約9㎡弱を道路とし、固定資産税の非課税申告書を東京都に提出しました。都税事務所は平成28年7月から翌年1月まで8回、セットバック部分の現地調査を実施し、どの日にもAさんの車が駐車してあったことを確認、非課税に該当しないものとして納税通知書をAさんに送付しました。これをAさんが不服として審査請求に及んだということです。

Aさんは「敷地内には別に駐車場スペースがある。もしも私道の駐車場利用が疑われると、私道が非課税にならない可能性があることを私が知っていれば、長時間、道路形態(セットバック)部分に車を停めることはなかった」などと不服を申し立てました。

しかし審査した東京都は、「賦課期日の前後において、道路形態部分には、請求人(Aさん)利用の自動車がたびたび置かれているのであり、自動車の常態的な定置場となっていると評価しうる」と認定し、「道路形態部分を私的財産として利用し、公共性を排除している実態があると認め、「 道路の効用を果たしている」とはいえないとした都税事務所の判断に合理性が認められる」と判断しています。

[ 遠藤 純一 ]

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