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被相続人1人から相続する相続人数 「2人以下」が増加、「5人以上」が減少中

2018.06.05

平成27年の相続税増税の実施前後で、相続税の課税対象となった被相続人1人から相続する相続人の人数の推移を国税庁のデータからまとめてみました。

それによると、次の通りです。

相続人数・年分25262728
0人 286 289 463 492
1人 5,915 6,374 12,746 13,296
2人 13,916 14,921 29,540 31,029
3人 18,379 18,998 34,784 35,723
4人 10,768 10,645 17,029 17,051
5人 3,211 3,200 5,080 4,975
2人以下 20,117 21,584 42,749 44,817
5人以上 5,157 5,012 8,481 8,289
合計 54,421 56,239 103,043 105,880

相続税増税前の平成26年分と増税後の平成27年分、また平成27年分と平成28年分の変動率は次の通りです。

相続人数・変動率(単位%)27/2628/27
0人 160.2 106.26
1人 199.96 104.31
2人 197.97 105.04
3人 183.09 102.69
4人 159.97 100.12
5人 158.75 97.93
2人以下 198.05 104.83
5人以上 169.21 97.73

ご覧の通り、増税前から増税後への変動出最も変動が大きかったのが被相続人から相続人1人が相続するパターンで、これに次いで相続人2人のパターンがほぼ倍増といった変動を見せています。一方、相続人4人、5人は増税前と増税後の変動はおよそ60%弱にとどまっていることがわかります。

27年分と28年分の変動率では、相続人0のパターンが増えています。

これに比べ、相続人5人以上のパターンは幻想に転じています。全体として被相続人1人から相続する相続人数が2人から3人へ減少する傾向にあるといってよさそうです。

相続税の基礎控除は、3,000万円+600万円×法定相続人数の算式により計算されます。相続人が減ると、相続税の負担が増えることになります。

[ 遠藤 純一 ]

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