Column
本郷尚のワークスタイル

M&Aの企業価値

2018.11

「会計人の試算する企業価値なんて、机上の空論ですね」

M&Aの専門家にずばりと言われて、少しムッときました。
感情を抑えて、相手の言い分をしっかり聞いてみました。

財務諸表から時価純資産や営業権を計算したところで、所詮は参考程度ですよ。
売る側の勝手な計算ですよ。
買う側にとって、その企業の特色、存在価値、セールスポイントがあるかどうかです。
よって買う側の論理、狙いによって価値はまったく異なります。

タクトさんは、売る側に立つことが多いと思うので、あえて言わせてもらえれば、もっと売る側の会社の特色、収益構造、そして人材、市場における会社の位置を研究しないと、企業価値が見えませんよ。
時には赤字部門や問題点に「改善余地」があり、買う側はそこに付加価値を見出します。

耳の痛い話ですが、事実でしょう。
惜しげもなく話をしてくれたAさんに感謝です。
もっと買い手の研究をしなければと思いました。

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