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2017.10.10住宅の譲渡損失カバーする買換え税制 27事務年度の適用件数はこの10年で最低

自宅の買換え・売却にともなって出た損失をカバーする税務上の特例の利用動向が注目されそうです。その特例とは「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除(租税特別措置法41条の5)」です。

この特例は、バブル崩壊以降、不動産の値下がりによって含み損を抱えたマイホーム所有者の「損きり」を推し進めることで、住宅買い換えを後押しするのを狙いとして登場。

制度の仕組みは、マイホームを売却して出た損失額が出た場合、給与所得などと損益通算でき、損失額が給与所得などを上回り、その年の所得が赤字になった場合、赤字を翌年以降3年間繰り越すというものです。

適用の主な要件は、
1、売却する年の1月1日時点で住宅の保有期間が5年超
2、売却する年の前年1月から売却した年の翌年末までに新たな住宅に買い換えて居住すること
3、住宅の床面積が50㎡以上
4、買い換えにあたってもローンがあり、特例を適用する年の末日に残高があること
等です。

同特例の最近10年間の適用状況は、次の通りです。

平成18事務年度 21,259件
平成19事務年度 15,112件
平成20事務年度 13,738件
平成21事務年度 12,497件
平成22事務年度 9,995件
平成23事務年度 9,134件
平成24事務年度 9,240件
平成25事務年度 10,195件
平成26事務年度 9,467件
平成27事務年度 8,701件

事務年度とは7月1日から翌年6月30日までの1年間のことです。ご覧の通り、平成18事務年度までは年間2万件もの件数がありましたが、その後、減少を続け、平成22事務年度には1万件の大台を割り込み、平成25事務年度にいったん1万件台を回復しましたが再び1万件の大台を割り込んでいます。

この特例は今年12月末に期限切れとなる予定で、国土交通省は適用期限の2年間の延長を要望しています。

[ 遠藤 純一 ]

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